IKEDA隊長コラム
2016.09.09職人が省エネ技術を学ぶ大切さ
【省エネ・断熱性能って?】
住宅に住んでいると、暑さや寒さを感じたりします。これを断熱性能といいます。
断熱性能が高ければ熱の逃げ(損失)が少なくなり、住宅の性能も良くなり温度差による
健康状態や高熱費の軽減等にもつながります。
【断熱性能のレベルとは?】
近年では長期優良住宅と呼ばれる、住宅の性能の高い住宅(耐震・省エネ・劣化他7項目)は国の認定などを受けられる制度が普及してきていて、岡庭建設でも住宅面積のクリアー(ワンフロア40㎡)出来る建物は概ね全棟、認定を所得しています。
その基準の一つに断熱性能(省エネ性能)に対する基準があり、「断熱性能等級4」という基準レベルの最高ランクが必要とされていますが、早ければ2020年にこの「断熱性能等級4」と呼ばれるランクが建設時に義務化されると言われています。(中身の詳細は→家づくり学校2時間目でお話しますよ。)大規模な建物は2017年から義務化に・・
【なぜ今省エネが・・家の断熱まで・・】
昨年開かれたCOP21でのパリ協定、地球温暖化対策で世界が合意するという画期的な協定が結ばれました。当然日本も参加しているわけですから、私達には関係ないとは言ってられませんね。
特に生活部門からのエネルギー消費が1985年頃と比べると2倍程消費が増えているので、なおさら住宅の性能を高めて行くというのは必要なことかもしれません。
【28年度基準という新しい省エネ基準】
ということで、少し専門的な話になりますが、省エネの基準というのも平成11年そして、25年に大きく改正され、いよいよ義務化の方向に向け、今年度から「建築物省エネ法」という新しい法律がはじまり、いわゆる「28年度基準」と呼ばれる制度がスタートしています。
当然、義務化に向けた政策も打ち出されていて、設計者や大工さんなど職人さんが、この28年度の基準や施工品質担保に向けた講習会が国土交通省の事業として2012年から開始されています。
【隊長も省エネ政策の一部分でお手伝い】
隊長も、2012年(準備は11年から)から、技術者に向けたテキストづくりの委員への委嘱要請があり今年で5年目のWG委員として出席しております。
2012年は講師を生む講師役も努めさせていただきましたが、実際の技術者や職人さんに対しての講師役を1年に一度程度登壇させていただいております。
昨日はその住宅省エネ技術者講習会 東京が開催され、一日講師役としてお話させていただきました。チームおかにわも、広報2名と18歳の若手大工と新人現場監督も受講!無事全員考査合格いたしましたよ。
*プラグインがあれば昨年度のテキストはこちらから見ることが出来ます。
【岡庭建設では】
岡庭建設では、既に設計チームからリフォーム工房、大工さんは、全員この講習会に出席し考査合格をしております。設計チームは、省エネの計算の事も理解していますし、大工さんも一人ではなく全員受講して合格していますので、設計だけでなく現場でも断熱施工がしっかり出来ています。また、全員が同じ講習会で受講していますので、施工技術について学んだことの◯や☓が、皆で共通言語で話ができているので、一人だけでなく、全員が受けることはとても重要だと考えます。
当然住宅の性能も等級4以上を設定、お陰様で、その技術を活かし、近年ではゼロエネルギー住宅と更に一歩先を行く省エネ、断熱性能の高い住宅を手がられておりますし、リフォーム・リノベーションでも性能を向上させる事を得意としております。
まだまだ義務化まで時間があるからと、受講されていない方も多いようですが、住まい手様の住宅における、重要な断熱材施工のお話ですから、ホント受講しておくべき講習会だと思います。
これからは、「省エネ技術者講習会」に大工さん全員受けてますか?と工務店に聞くことも必要かもしれませんね。
今年度は、国や事業団体の意向もあり、講習会の受ける大切をを含め地方へ講師・講演を依頼されております。微力ですが、地球温暖化防止、そして省エネ技術の向上により、建設される建築物の省エネ性能向上となにより、快適に和やかに暮らされていく住まいに寄与して参ります。