IKEDA隊長コラム
2017.04.29既存住宅瑕疵保険/中古住宅を購入方してリフォーム・リノベーション−VOL4−
中古住宅を購入方してリフォーム・リノベーション−VOL4−「既存住宅瑕疵保険とは」
ご存知ではない方もいるかもしれませんが、現在新築で住宅を建設する場合には、「瑕疵保険」
たる制度に加入することが必須になっています。これは、新築で住宅を建てる消費者様を保護
するための法律。
【瑕疵保険って】
住宅を建設する際の特に重要な部分である、「構造耐力上受容な部分」いわゆる構造と、雨水の
新入を防止する部分。いわゆる、屋根等ですね。この重要な部分に住宅事業者は10年間の瑕疵
保険責任を負っているわけですが、中にはお願いした会社が既に無くなってしまうケースなども
あります。この制度は会社の有無に限らず、万が一の場合には保険を利用しながら、補修費を保険
で賄う事ができる制度です。
【中古住宅は任意】
ですが、新築では義務でしたが、中古住宅等に関しては、売主・買主の判断で選択できる、任意
制度なんですね。なので、宅建業者さんや、我々の様な工務店の方から瑕疵保険の話をしないと、
現状この制度の認知率が高くないですから、消費者様はこの制度を知ることがなく売買が進められ
てしまう可能性もあります。VOL3で記事にした通り、30年4月1日からは、斡旋の義務が施行
されますから、この心配も随分となくなると思います。
【そのポイントをまとめると】
①構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分などで5年間または1年間の保険がかけられる。
②万が一、引渡しを受けた建物の保険対象部分に瑕疵が見つかった場合は、その補修費用をまかなう
ことができる。
ですね。
【保険には基準が】
保険がつくことで安心して売買をすることができますが、保険を付保するためには一定の基準が
あります。基礎の高さや、建物の傾きや外壁や基礎のひび割れなどの他多数の基準があります。
当然基準に満たなくとも補修工事を行い基準を満たせば改めて保険を付保することができるので、
インスペクション(建物検査)の時点で100点でなくても大丈夫です。大事なのは、そこから
付保するために、どれだけの補修と費用が必要なのかを知ることが大事ですね。
(保険協会からのスキーム図)→瑕疵保険協会のHP
また、建物は古いけれど、しっかりメンテナンスされて住いも中にはあるかも知れません。
ですが、基礎の高さが保険の基準に満たしていないなどで、良い中古住宅なのだけれど保険が付保
されないなどの住宅もあります。保険が付けば理想ですが、付保しない=悪い建物だと決めつける
のもまた違います。インスペクションの結果、良い中古住宅であることが分かり、自らの希望に合
う住いであれば、保険が付保されなくても十分住むことはできます。ただ、その後何があるか分か
りませんから、定期点検はかかせません。人の健康診断と一緒ですね。ですから、住いは必ず一緒に
面倒をみてくれる「かかりつけ医」的な存在これから必要です。
おかにわグループでは「おうちクリニック」たる、住宅メンテナンス制度を設立していて、おかにわ
の家だけでなく、おかにわで建築していない地域の住宅のメンテナンスも行っています。
この取組が地域住宅の資産にもなりますし、安心安全な中古住宅取引につながる事と思います。
まずは、新築住宅だけでなく中古住宅にも「瑕疵保険」という制度があることを知っておきましょう。
隊長