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贈与のあれこれ その3(付合)

贈与のあれこれ その3です。

 

さて、付合について書いてきましたが、次のような場合も同じように付合に該当し、贈与になってしまいます。

 

・自宅の増改築

 

親や夫が所有している自宅を、同居の子や妻の資金で増改築した場合、たとえ同居であっても、所有者以外の人が増改築資金を出せば付合になり、贈与です。

 

また、夫婦で共有している自宅の増改築資金を、夫婦の片方だけが出した場合も、付合となり資金を出していない方が贈与を受けてしまうことになります。

 

 

例えば、昔親が購入した家を、成人した子が受け継ぎ、増改築をしようとしたとします。

そのまま子が増改築を行えば、上記のように付合となり、贈与となってしまいます。

 

ではどうすればいいでしょうか?

親が増改築資金を出すというのも簡単な手ですが、少し手間とお金がかかってしまいますが、別の手もあります。

 

それは、建物の所有権を子に贈与するというものです。

結局贈与じゃないかと思われるでしょうが、実は内容が少し違います。

 

増改築資金が2000万だったとします。

家の所有権が親のまま子が増改築を行ったとすると、この2000万が贈与となります。

その贈与税は (2000万‐110万)×50%-175万=770万です。

すごい金額ですよね。

 

ですが、先に家を贈与したとします。

この時贈与された家の価値は、固定資産税評価額というものになるのですが、古い家はこの固定資産税評価額がものすごく低くなっています。

当然大きさなどにもよりますが、築20年ぐらい経っていれば、だいたい固定資産税評価額は500万以下にはなります。

仮に300万だとしましょう。

その贈与税は (300万‐110万)×10%=19万となります。

こうして、家の贈与を受けてから自分の家として増改築するのです。

 

正確には、この他に登記料もかかりますが、それでも建物を贈与してから増改築をした方が、大分安く済みますよね。

 

手間がかかっても、検討すべき手だと思います。

 

長くなったので、続きは次回です。

 

 

 

いろいろな家のイラスト

 

豊村