空調を考える① 「正圧」と「負圧」を操る設計

エアコン1台で「どこでも快適」は作れる?

最近の家づくりでは「高気密・高断熱」が当たり前になりました。しかし、断熱性能を上げるだけで、家中どこでも同じ温度になるわけではありません。

岡庭建設の家では、

  • 冬: 足元からポカポカ温める「パッシブ冷暖」

  • 夏: 2階から冷気を落として家全体を冷やす「上部からの冷房」

これらを基本に、少ないエアコン(エネルギー)で家全体の温度ムラをなくす工夫をしています。

その鍵を握るのが、目に見えない空気の力「正圧(せいあつ)」と「負圧(ふあつ)あるいは陰圧(いんあつ)」のコントロールです。

空気の流れを決める「正圧」と「負圧」とは?

心地よい空気の流れを作るためには、まずこの2つの関係を知る必要があります。

  • 正圧(Positive Pressure): 空気が押し込まれ、外に押し出そうとする力が働いている状態(パンパンに膨らんだ風船のようなイメージ)。

  • 負圧(Negative Pressure): 空気が吸い出され、外から空気を取り込もうとする力が働いている状態(掃除機で吸われているようなイメージ)。

空気は常に「正圧(高い方)」から「負圧(低い方)」へと流れる性質があります。この性質を間取りや換気計画にどう組み込むかが、設計の腕の見せ所です。

岡庭建設が設計する「空気の通り道」

ただエアコンを回すだけでは、空気は淀んでしまいます。私たちは、間取りや暮らし方、さらには窓の位置まで計算して、空気を「デザイン」しています。

冬:正圧を利用して温風を届ける

冬のパッシブ冷暖では、床下に温風を送り込み、床下空間を「正圧」に近い状態にします。すると、温かい空気は逃げ場を探して、床のガラリ(通気口)から室内へと自然に湧き上がってきます。「押し出す力」を使って、足元から家全体を包み込むイメージです。

夏:冷気の性質と気圧差のコントロール

冷たい空気が下へおりる性質を利用します。ただし、それだけでは家全体に均一には広がらないため、間取り・開口部・送風計画を組み合わせて、空気の流れを設計します。

特に夏の空気を循環させるために先日の「木漏れ日の家」では2階の冷気は重力で下がる性質を利用しつつ、ファンで戻り空気の流れをつくって循環を成立させる空調システムを採用しました。さらに、プランによっては負圧空調型のシステムも設計しています。

意識した設計をすることで、少ないエアコン台数でも以下のようなメリットが生まれます。

  • 温度ムラの解消: 「リビングは涼しいけど廊下が暑い」といったストレスがなくなります。

  • 省エネ: 無駄にエアコンをフル稼働させる必要がありません。

  • 健康的な暮らし: 空気の流れを意識して設計することで、温度ムラの軽減や省エネにつながります。あわせて、湿気だまりを減らし、結露やカビのリスク低減にも寄与します。。

岡庭建設では、この気圧バランスのコントロール以外にも、吹き抜けの設計やサーキュレーション(空気循環)など、様々なアプローチで「一年中素足でいられる住まい」を実現しています。

【4/25-26】みずあかりの家 完成お披露目会は負圧で空気を循環

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