IKEDA隊長コラム
2017.08.13家造りで考えたこと-1「天地居〜西東京市〜」
【家造りで考えたこと−1「天地居」】→「天地居の施工例」
敷地は、やや広い街道面に面していて、周辺環境は3階以上の建物が建築出来るエリア。
そこに、これから高齢化を迎えようとする家族の建替という事で始まった家づくり。
当然のことながら1階に主たる部屋や水回りを配置することが望まれますが、立地条件から
1階に日差しを差し込むことが難しい場所でした。
そこで「家づくりで考えたこと」
◯吹抜を設け1階に日差しを送り込める空間を設ける
◯1階から2階吹き抜けの窓を眺めると青空が見えるように
◯冷暖房の観点から、空気集熱式ソーラーを導入して自然熱で暖房(吹抜がより効果を発揮)する。
◯吹抜にある窓の開け閉め、そして掃除がしやすいように、すのこ廊下でメンテナンス。
◯吹抜に階段を設けることで通常よりも広い幅にすることができる。(将来介助用昇降機も可)
◯1階リビングの窓は大きな開口として、秋春分時には光と風を存分に取り込めるように。
◯連続する和室は「明」と「暗」といいますか、明るさの差をつけ落ち着ける空間に
そのような主たる部屋リビングをより快適にするために以上の様な考えを基にプランニング
しました。
◯このような居場所も「階段下ワークスペース」
階段の下を収納にすることもできますが、このようにストリップ型の階段にすることで
吹抜からの光や南面の窓から通風性も確保でき、一つの居場所としても十分利用できます。
収納を多く取りたいかたも多いですがこのような利用方法もあるのだと言うことも知って
おくと良いでしょう。意外と心地よいですから・・・笑
◯「和室にソファーがあったっていいじゃない」
こちらはリビングに連続する和室。
部屋の正面には地窓と呼ばれる少し低い位置に窓が取り付いています。
なぜ地窓?。丁度この位置に大きな窓を設けてしまうと隣接宅との視界がゴッツンコします。
あえて低い窓にして視線が合わないように、そのような工夫がされています。
今後年老いてくると、和室に直に座ることが少しづつ辛くなってきます。そこであえて、
和室にソファーを置く計画としました。正しく第二のリビングでもあります。また、直に
座る目線と、ソファーに座る目線。様々な角度からこの地窓を眺めることで、少し違った
居心地と落ち着きを感じる事ができるのですね。
少しのことですが、、空間の感じ方は微妙な違いで変わるものです。
◯「天地居」の意味
「天」をのぞむかのように見上げ、光と風を注ぐ吹き抜け。
「地」をのぞむかのように見下げ、地窓から見える紅葉などの植栽は心を落ち着かせます。
「居」天と地から居心地と居場所を確保したすまい
このように立地条件と家族の暮らし方の答えからつけたネーミングが「天地居」
その名に相応しい住まいになることができました。
完成してしまうと何でもないように見えますが、奥深い意味合いのもと設計した住宅です。
木の家は夜の佇まいもとても綺麗ですね。
以上「天地居」を設計する上で考えた事です。
「天地居」東京都西東京市 認定長期優良住宅所得住宅
隊長