IKEDA隊長コラム
2021.08.06エアコン1台で冷暖房!
昨今窓の性能向上等もあり、ここ数年で断熱性能をより向上させることができてきています。
先週末に開催された「集集の家」。すべての窓に防火樹脂サッシを取り付けています。
アルミのペアガラスより≒1.5倍程度(トリプルGでは≒2倍にも)の窓性能が向上する樹脂窓。今後樹脂窓の普及が見込まれます。が・・・
難点は防火の樹脂窓(防火認定所得済み)はアルミ樹脂複合の窓と比べるとコストは100万円以上値上がりするところかな。
(30坪程度の住宅を想定)
普及が進み早期に価格が下がることを期待しています。
さて、「集集の家」その断熱性能(G2相当)により冷暖房効果も当然ながら向上します。
プランの工夫も施し、階段と一部吹き抜けをプランニングして、より冷暖房が行き渡りやすい環境を施しています。
都内で建築する住宅で吹抜けを設けるのは敷地面積や、容積率等により中々設けられるものではないですが、以下の写真の様に可能であれば設えています。
今回も昨今増えている階段室エアコンを設置(14帖用)。(2階階段上あたり)
「集集の家」はこの1台のエアコンで冷房しています。
冷暖房は、体感差があるので暑い寒いの差はありますが、暑がりでない限り1台で足りそうな状況でした。
温湿度計を持っていた隊長が現地にいく時間が限られていたので、15:30〜16:00頃に計測(計器の時間が1台間違っていますが・・)
↑エアコンの温度設定27度(Ai運転)
2階の所要室で27.8度(写真下右)
1Fのアイランドキッチン上で 28.2度(写真下左)
外気温は建物北側で≒34度(この日は最高気温35.5度)*時間は16:00頃・・時計間違ってます(T_T)
≒30分程度の測定でしたので、現地ではもう少し温度が下がりましたが、写真撮影時には以上の温湿度を示していました。
2階は当然ながら階段が近くにあることと、引き戸を多用しているので、全室&廊下等も十分な温熱環境になります。
1階は中心にあるキッチンで≒28度ですから、この温度で十分と感じられる方は間違いなくエアコン1台で足りますね。
もしくは1階室温を下げるべく、温度設定を26度以下に設定して調整すれべ1台で十分であることがわかります。
温度に着目しがちですが、もっと大きな効果を与えるのが湿度(絶対湿度)で、計器の一番上の数字、15g/m3前後。
*もう少し時間をおくと14g/m3半ば程度の水蒸気量になったと想定されます。
外部を測定すると20g/m3でしたので、室内の水蒸気がかなり削減されている状況。これだけでも、室温以上の涼しさを感じるんですね。
今回は、限られた時間と、荷物の搬出入の関係で、誤差はありますが概ねの効果は見ることができました。
都内でのプラン計画では、敷地と都市計画の関係、空間構成ですべてがエアコン優先で計画できるものではありませんが、建物性能を向上しやすい建材等も増えていますので、設計施工に活かし、より少ないエネルギーで冷暖房が稼働できる環境作りに今後も力をいれて参りますm(_ _)m。
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