IKEDA隊長コラム
2020.11.042Mを超える「木塀」が可能に
改正建築基準法で木塀が
令和元年6月25日に改正施行された「建築基準法」
その中に木の塀「木塀」の規定が改定されました。(防火・準防火地域の場合)
今までは、高さ2Mを超える塀には不燃材など燃えにくい素材が必要とされてきました。
(2Mを超えないものは除外)
これが門や塀でも一定の基準を満たせば木材でも良くなったと言うことなんです。
改正された内容とは
ちょっと専門的な文面にはなりますが、建築基準法の中ですと・・・
令和元年6月26日施行 国交告示194号第7
=門 1号=
1号ーイ 不燃材料で造り、又は覆うこと
1号ーロ 道に面する部分を厚さ二十四ミリメートル以上の木材で造ること。
=塀 2号=
2号ーイ 不燃材料で造り、又は覆うこと。
2号ーロ 厚さ二十四ミリメートル以上の木材で造ること。
2号ーハ 土塗真壁造で塗厚さが三十ミリメートル以上のもの(表面に木材を張ったものを含む)とすること。
とされています。
ポイントは24ミリ以上の木材でつくること!です。
今までは2Mを超えることができなかった
塀は高ければ良いと言うものではありませんが、高さのバランスはとても重要です。
例えば、↑2枚の写真。岡庭建設では木塀を長きに渡り採用していますが東京では大半の地域が準防火地域で建築されます。
ですから、この当時の基準では木塀が2Mを超えることがでず、ギリギリの2Mを超えない塀で築造しています。
概ね地面から1階の床までの高さが高さが約0.6M(60センチ)程度。
人がその床の上に立つと仮に身長1.65M(165センチ)前後とすると頭上で合計2.2M程度の高さになります。
更に窓は0.4M程度高くなります。すなわち、塀よりも人や窓のほうが高い位置にあり道幅にもよりますが、意外と室内が見えてしまうことがあります。
あと0.1M、0.2M(10〜20センチ)高ければ・・と言うことを幾度も経験してきています。。。涙
これからの塀は
必ずしも2Mを超える必要はありませんが、今後は、道幅や近隣状況によりより、2.1Mや2.3Mなど高くすることができます。(防犯性が劣ることなく隙間や最下段を開口するなど安全性にも配慮)今まで痒い所に手が届かなかった部分を解決できることになりましたので、現在皆様の家づくりや、リフォーム等でも採用して参ります。(*細かな基準は別途定められています)
ちなみに、↑2枚の写真は3〜5年前のお住まいですが24ミリ以上の板や地域により薄い板を利用して木塀を築造しています。
でも板が厚くなることで、燃える、燃え尽きる、火を遮るのに時間がかかるので、板が厚くなることはとても効果的なんですね。
昨今、木造建築の中大規模化、高層化が始まっています。木材の厚さや一定の施工方法を採用することで、幅広く木造化が進んでいます。この木塀も、その一環で規制緩和されたと思われますので、木が好きな方はプチ情報として知っておくと良いでしょう。
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