高輪ゲートウェイシティへ/建物探訪

まち探訪&建物探訪・IKEDA隊長グルメ
隊長IKEDA隊長

皆さん、こんにちは!IKEDA隊長です。

先日、2026年3月28日にグランドオープンした「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」を訪れ、話題の複合型ミュージアム「MoN Takanawa: The Museum of Narratives(モン タカナワ:ザ ミュージアム オブ ナラティブズ)」を見学してきました。

建築好きの隊長としては、新たに完成した建築は気になるのと、外装デザインを手がけたのが隈研吾建築都市設計事務所と知っていたので一度見ておきたい!と。実際に訪れてみると、イメージしていた以上に大きく上回るスケールでした。

隈研吾の「ぐるぐる」が体を動かす建築

JR高輪ゲートウェイ駅から歩いてしばらく、目の前に現れる「MoN Takanawa」は、160メートル級のツインタワーが並ぶ街区の中にポツンと建つ、地上6階・地下3階の低層建築。

その存在感は圧巻でした。外壁には木材がふんだんに使われ、らせん状のスロープが建物全体をぐるりと巻き上げるような外観。都心にいながらにして、まるで巨大な切り株か、大地から空へ向かって伸びる生き物のような印象を受けます。設計は品川開発プロジェクト設計共同企業体が手がけ、その外装デザインを隈研吾建築都市設計事務所が担当されたとかです。

面白いのは、この「ぐるぐる」という動線設計です。内部は地下から屋上まで、スロープやエスカレーターが有機的につながっており、訪れる人が自然と上下を行き来しながら空間を体感できる仕掛けになっています。「ただ展示を見るだけ」ではなく、建物を歩くこと自体が体験になる・・これは住宅設計においても非常に参考になる発想だと感じました。

4階「Tatami」日本の居場所の原点を再発見

館内で最も心に残ったのが、4階にある「Tatami(タタミ)」スペースです。靴を脱いで上がれる約100畳(面積約200㎡)の広大な畳空間で、訪れた人々がそれぞれのペースで寝転んだり、座ったり、思い思いに過ごしていました。

畳に使われているのは、伊藤園の「お〜いお茶」の製造過程で生まれる茶殻を再利用した「さらり畳」。消臭・抗菌機能を持ちながら、廃棄物を活かすというアップサイクルの発想が組み込まれています。100畳あたりペットボトル約3万本分の茶殻が使われているというのも驚きですが、それ以上に驚いたのはこのスペースに流れる「時間の質」でした。

高層ビルが立ち並ぶ都心のど真中で、畸の上に自由に寝転べる・・その当たり前のような非日常が、訪れた人の心をゆるめていることがひしひしと伝わってきました。天井には美しい木のルーバー(細長い板を並べた仕上げ材)が連なり、壁面には屏風絵を思わせる映像演出が施されていて、和の文化とテクノロジーが静かに共存。

多様な「居場所」をつなぐ立体的な空間構成

特に興味深かったのは、施設全体の空間構成です。地下3階から地上6階に至る各フロアには、それぞれ異なる性格の「居場所」が設けられています。

地下3階は約1,200人を収容できるライブシアター「Box1000」、2階はDJやパブリックビューイングが開催できるオルタナティブスペース「Box300」、5階は約1,500平米の大展示空間「Box1500」、そして屋上と6階には月見テラスや足湯まで。一日中いても飽きない仕掛けが随所に散りばめられています。

なかでも心を動かされたのは、フロア同士が視覚的につながりながら分節されている立体構成です。ガラスの手すりや吹き抜けを通じて上下の空間が見え合い、「次に何があるんだろう?」という好奇心を絶えず引き出す設計になっています。住宅設計における吹き抜けや視線の抜けの重要性を、あらためて大規模建築の事例を通じて確認できた気がしました。
品川高輪方面に行かれる際には一度おとずれてみてくださいね。

 

隊長

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