BUAISOU@徳島を訪れる

「隊長の活動他」のこと
隊長IKEDA隊長

皆さん、こんにちは!IKEDA隊長です。

先日、徳島を訪れる機会がありました。JBN(一般社団法人 全国工務店協会)の徳島連携団体「一般社団法人 徳島県木の家地域協議会」の総会に出席し、基調講演をさせていただいたのですが、翌日の仲間たちとの視察がとにかく濃くて・・・。今回はその体験を中心にお届けです。

JBN徳島連携総会と基調講演

JBNは全国約90の連携工務店団体を持つ、地域工務店のネットワーク団体です。今回の総会では、隊長から「地域工務店の取り組みと東京都の制度環境」についてお話しさせていただきました。もうお一方は、長野県の木族の家・大月社長。信州での取り組みや長野県の環境制度を活用した事例を生き生きとお話しくださいました。地域ごとに異なる気候風土に向き合いながら、それぞれの地域性を活かして家づくりを実践している姿に、改めて刺激が・・・。

↑徳島県木の家地域協議会 会長の誉建設さんのギャラリー訪問

翌日は、誉建設の鎌田晃輔社長にご案内いただきながら地域の取り組みを見学。鎌田社長とはJBNの次世代の会の頃からの長いお付き合いで、徳島県木の家地域協議会の会長でもいらっしゃいます。同協議会の仲間・青木建設の青木社長とも初対面の縁を頂き、パッシブハウスのモデルハウスも見学させていただきました。地域の気候風土に寄り添った高性能住宅づくりの実践は、数値だけでは語れない深みがあります。

↑青木建設さんのモデルハウス「オフグリッド」&パッシブハウス認定住宅

BUAISOUの出会い&工務店仲間がつないでくれた

この日の視察でもっとも印象に残ったのが、誉建設さんが改修工事を手がけた「BUAISOU(ブアイソウ)」さんへの訪問です。BUAISOUさんの建物関係はすべて誉建設さんが手がけているとのこと。長いお付き合いからこそ生まれた関係性で、工務店冥利に尽きますよね。

BUAISOUは2015年に徳島県で創業した藍師・染師のブランドです。藍の栽培・蒅(すくも)造り・染色・デザイン・製作まで、従来は分業制だった藍染の工程をすべて一貫して行っているという、唯一無二の存在。蒅・木灰汁(あく)・ふすま・貝灰のみで発酵させた天然藍の深く美しい発色と高い堅牢度は、今や世界からも注目を集めています。

サッポロビールのヱビスブランドとのコラボ「ヱビス クリエイティブブリュー 藍想う(あいおもう)」(2026年4月発売)や、横浜NEWoMan横浜のAesop(イソップ)店舗でのメープル材藍染など、建築・食・ファッションをまたいだ活躍はまさに国際的です。銀座松屋でも展示販売されているとのことで、その勢いは止まりません。

エビスビールのギャラリー

最初に見学させていただいたのが、エビスビールとのコラボに関するギャラリーです。BUAISOUがデザインした藍染作品を、缶資材業界初の印刷技術「Rmagic®」を用いて缶体に表現するという缶資材業界初の取り組み。ギャラリーには缶のデザインに落とし込まれるまでの過程が丁寧に展示されていて、見ごたえがありました。

一枚一枚、手で染め上げた作品のグラデーションや縄紋様の繊細さ。それが缶というプロダクトに宿ったとき、どんな表情を見せるのか。ものを作る人間として、「技が形になる過程」は心に響くものがありました。藍染ののれんも印象的で、「伝統」と「革新」が交わると、こんな景色が生まれるんだと感じた瞬間でした。

藍に染まる空間

続いてBUAISOUのギャラリーと工房を見学させていただきました。ギャラリーに入った瞬間、思わず声が出るほど・・。無垢の床材まで藍染されているんです。壁・棚・什器・床に至るまで空間全体が「藍」で統一されていて、凛としながらも温かみのある世界観がそこに。

建築に関わる者として、素材の「染まり方」には自然と目がいきます。同じ藍染でも、素材の種類・木の種類・その日の藍の状態によって発色が変わり、天然素材ならではのグラデーションが生まれる。まさに自然の美しさです。Aesop NEWoMan横浜でメープル材の壁板を藍染したそうですが、素材と藍の出会いがこれほどまでに豊かな表情を生む──建築と染色の共通点をここでも感じました。

工房では実際に藍染中の作業も見学。驚いたのはTシャツの生産量で1日5枚とのこと・・驚。染める作業に加え、染色に耐えられるよう縫製も厚手かつ密に仕上げるため、1枚1枚が文字通り「作品」です。大量生産が当たり前の時代に、こうして時間と技をかけてつくることの価値。感動したあまり、Tシャツを1枚購入させていただきました・・笑。手にした瞬間から布の質感と藍の深みが伝わってきて、「これは確かに5枚しか作れない」と納得です。

工務店仲間がいるからこそ

今回の感動すべてが、誉建設の鎌田社長というJBNの仲間がいてくれたからこそ実現したもの。全国各地で、それぞれの地域に根ざしながら本気で家づくりと地域づくりに向き合っている工務店仲間。彼らと出会い、一緒に現場を歩くたびに「自分も頑張ろう」という気持ちが湧いてきます。

BUAISOUの皆さんが藍染を通じて伝えようとしていること、伝統技術を守りながら、現代のものづくりに向き合い続ける姿勢は、自然素材と大工の技術を大切にしてきた岡庭建設の家づくりとどこか共鳴するものがあります。技術はただの手段ではなく、そこに込める「想い」と「時間」が本物の価値を生む。改めてそう実感させてくれた旅でした。

各地域で活躍する工務店仲間に、本当に感謝感謝です。m(_ _)m

徳島県にいかれる際にはおすすめの隠れスポットかもしれません。(OPEN日他確認を)

隊長

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