東久留米市にて現地調査/2026年秋

「新築住宅」のこと
隊長IKEDA隊長

皆さん、こんにちは!IKEDA隊長です。

先日、東久留米市で建て替えをご検討中のお施主様の敷地へ、現地調査にうかがいました。

今回のメンバーは、いでちゃん、コンちゃん、トゴッチ、そして隊長の4人。やや敷地が広いこともあって、いつもより少し多めの布陣です・・笑

現地調査とは、設計に入る前に実際に敷地へ足を運び、広さや高低差、道路やお隣との関係、日当たり、そして今ある木々などを、自分たちの目と手で確かめる作業のこと。図面や数字だけでは見えてこない「その土地らしさ」をつかむ、家づくりの本当のはじまりでもありますね。

↑道路から敷地の高さや調査方法を再確認

やや広めの敷地、まずは高低差から

広い敷地になればなるほど、場所によって地面の高さが少しずつ違っていたりします。道路と敷地、敷地の手前と奥・・この高さの差を押さえておかないと、建物の高さの基準や玄関までのアプローチ、雨水や排水の流し方が決められないんですね。ということで、まずはレーザー機器を使って、道路から敷地の奥まで高さを一つひとつ拾っていきます。

あわせて、お隣との境界まわりやブロック塀の状態、お隣の窓の位置なども確認。しゃがみ込んで黙々と記録をとるスタッフの背中を見ていると、「頼もしくなったなー」と思わず目を細めてしまう隊長でした。こうした地道な作業の積み重ねが、後の設計の確かさにつながっていくんです。

↑境界まわりやブロック塀の状態も、一つずつ記録していきます

一本一本、木の位置をプロットしていく

今回の調査で一番時間をかけたのが、敷地の木々です。

敷地には、桜に金木犀、みかん、紅葉やケヤキ・・と、四季を通して楽しめる木々がたくさん。その一本一本の位置を測り、図面にプロットしていきました。

なぜそこまで?と思われるかもしれませんが、木々や植栽は人の心を豊かにしてくれます。その木々が住まいとどのように応答するのか、室内から見る木々のあり方など、その位置関係はとても重要なんです。また、木は地上の枝葉だけでなく、地面の下にも根を張っていますから、おおよその幹の位置や枝の広がりまで、現時点で押さえておくことは意外と重要なんです。

そうそう、みかんの木には、まだ青い実が寄り添うように実っていました。食べ頃はもう少し先のようです・・笑春は桜、秋は金木犀の香りと紅葉、そして冬はみかんの実り。この庭には、一年を通して季節を感じる楽しみがあるんですよね。

↑みかんの実はまだ青く、これから色づいていきます

↑季節ごとに表情を変える木々がたくさん

↑青空に向かって実をつける木も

太陽の通り道を重ねてみると・・

木々の位置とあわせて確認したのが、日差しとの関係です。

画面を見ると、午後の太陽が紅葉の枝越しに通っていく様子がよく分かります。紅葉のような落葉樹は、夏は葉を茂らせて強い日差しを和らげ、冬は葉を落として低い日差しを通してくれる。言わば、季節ごとに日差しを調整してくれる「天然のすだれ」のような存在です。

ただし、冬至の頃は太陽がぐっと低くなりますから、枝の高さや幹の位置によって、室内に届く光も変わってきます。どの窓から、どの季節に、どの木越しの光が入るのか・・そこまで読み込んでおくことで、木と建物の関係をより丁寧に考えることができるんですね。

↑冬至・春秋分・夏至の太陽の通り道を、景色に重ねて確認

東久留米は、やっぱり緑のまち

現在進行中の東久留米市でのプロジェクトでも感じていることですが、東久留米はホント緑豊かなまちですね。

ただ一方で、東久留米市が令和8年2月に策定した「第三次環境基本計画」を見ると、ケヤキやクヌギといった武蔵野らしい大きな木が、宅地化や剪定の負担などを背景に減ってきていることが課題に挙げられています。

建て替えは、庭の木々にとっても大きな分かれ道。更地にするのは一瞬ですが、何十年もかけて育った木は、そう簡単には戻ってきません・・。だからこそ、今ある木々のポテンシャルをしっかり見極めたいんです。

木々のポテンシャルを、これからの暮らしに

これから設計を進めるにあたっては、この木々をどう暮らしに取り込んでいくかを、お施主様と一緒に考えていきます。

リビングから桜が眺められる配置、金木犀の香りが届く玄関まわり、家族でみかんを収穫する冬の楽しみ・・。木を「残す」だけでなく、暮らしの中で「活かす」。そんな家づくりができたらと思っています。

もちろん、すべての木をそのまま残せるとは限りません。建物の配置や工事の安全、そして将来の剪定や落ち葉の手入れのことまで含めて、無理のない形を一緒に探っていくことになります。長くお付き合いしていく木々ですから、手入れのしやすさも大事なポイントです。

庭の一本の木は、その家だけのものではなく、通りを歩く人にとっても季節を知らせてくれる、まちの風景の一部です。何十年も前にこの庭へ木を植えた方の想いを受け取り、建て替えの後も次の世代へと手渡していく・・。一本一本の位置を測りながら、建築屋として、そんな「つなぐ」役割も担っていきたいと改めて感じた一日。そして、プランニングをはじめ、これからの計画を皆で考えていくことに、今からワクワクしています。

隊長

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